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さらば、同性愛者向け雑誌! ネットに駆逐されるマニア誌



本日、5月17日は『国際反ホモフォビアの日』。
――ということで、エロ本編集者でもある筆者は、『同性愛者向け雑誌』について語りたいと思う。

●一般人には無理!? 同性愛者向け雑誌の編集者
昔から編集者の間では、「同性愛者向けの本は難しい」というのが定説だ。
その第一の理由として、同性愛者の世界は閉鎖的なため、なかなか取材などに応じてもらえないことがあげられる。
また、もし取材に応じてもらえても、一般の人間には彼らのニーズにあった記事を書くことが難しいのだ。
そのため、雑誌の企画・創刊には、「ほぼ確実に同性愛者が関わっている」と言われているぐらいだ。
実際、筆者の知る同性愛者向け雑誌の編集部には、必ず「ホンモノ(一部バイも含む)」が混じっていた。
本来、エロ本は必ずしも「テーマが好き」な人間が作っているとは限らない。
だからこそ、「ホンモノ」が必要な同性愛者向け雑誌は創刊や継続が難しかったのだ。








●ぜんぜん売れないレズビアン御用達雑誌
ただし、そこまでしても女性向け同性愛雑誌は売れない。
そのため、最初から「一冊限定」での発行になるか、続ける予定であっても2~3号で休刊か廃刊になってしまう(『百合』系はターゲットが男性なので、まったく別物)。
余談ながら、かつてレディースコミック『美粋』が、レズ物の評判が良かったため、作品や記事をそちらにシフトしていった。


【美粋コミックの一冊】

すると、アンケートの結果はよくなるものの、実際の売上は下降。
結局、大多数のアンケートを送らない、ライトユーザーのニーズには合っていなかったのだ。
実はこうしたことは、わりとありがち。
アンケートの結果を無視してはいけないが、過信しすぎても失敗するので、編集というのは大変なのだ。

●薔薇族・さぶなどの有名どころも内情は火の車
さて、女性向けに比べたら男性向けは、種類も豊富で発行年数も長いものが多い。
しかし、それも今は昔の話。有名どころの『薔薇族』『さぶ』をはじめ、ほとんどの雑誌が休刊・廃刊してしまった(後に『薔薇族』は復刊)。
同性愛者が増えていると言われているにも関わらず、専門誌が休廃刊してしまう理由はズバリ! 「インターネットが普及したため」だ。
もともと雑誌の多くは利益を広告収入に頼っているが、それは同性愛者向け雑誌にしても同じだ。
それなのに、主要なクライアントだった「出会い系」「アダルトグッズ」「ゲイバー」などの多くが、ネットに移行し雑誌に広告を出さなくなってしまったのだ。
さらに、雑誌は多くの人間が読むことが前提になっているので、どうしても内容が「広く浅く」になってしまう。
そのため、マニアにはもの足りず、よりディープな内容を求めて、やはりネットに移行してしまった。



●これも時代の流れ、雑誌には厳しい現状
さらに、致命的だったのは同性愛者向け雑誌が、「仲間探しの場」としての需要が高かったことだ。
たとえば、ある雑誌などは誌面の半分以上が、「兄貴・弟・友達募集」などで占められていたぐらいだ。
しかし、こうした「仲間探し」需要も、すべてネットに取ってかわられた。
まぁ、これは無理なくて、雑誌の性質上、応募してから雑誌に載るまでが最速で2週間、遅いと3ヶ月はかかる。
さらに、それを見た相手から返事がくるのが、1~3ヶ月後になる。
それがネットならボタンひとつで即掲載、数分で返事が来るなんてこともありえるのだ。
そりゃあ、わざわざ手間隙と本代(応募には券が必要)・切手代を使って、雑誌を利用する人間などいなくなるのは当然だ。
本が消えるのは寂しいが、これも時代の流れ。しかたがないのだろう。

文/月夜


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