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江戸の女は張形好き!? 元祖アダルトショップ『四つ目屋』



●日本初にして最古のアダルトショップ『四つ目屋』
時代小説や落語・川柳が好きな人ならば、おそらく一度は『四つ目屋』という名前を聞いたことがあるだろう。
この四つ目屋というのは、寛永3年に(1626年)に誕生した日本初にして最古のアダルトショップのことだ。
もともとは薬屋で、最初は媚薬(滋養強壮剤)などを販売していたらしい。
それが効くと評判になり、いつしか性具なども扱うアダルトショップになっていった。








●最高の立地条件で絶賛営業中!
四つ目屋があった江戸の両国は、現代で言えば銀座か渋谷といった最高ランクの商業地帯だった。
そんな場所に堂々とアダルトショップがあったというのは驚きだ。
もっとも、店内はお互いの顔がわからないほど暗かったというから、当時の人々も決してあっけらかんと購入していたわけではなさそうである。

●自ら道具を買い求めた江戸の女たち
四つ目屋の商品は店頭販売の他、小間物屋という今でいうデリバリー販売業者が行っていたそうだ。
ちなみに、小間物屋が扱うのはクシや紅白粉など女性向けの商品だったから、当然、客の大半は女性である。
女の園である大奥をはじめ、武家の奥女中や町家の未亡人などが購入していたという記述が残っている。
当時の女性たちは自ら性具を選んで購入し、性の快楽を堪能していたのだ。
この積極性は現代女性も、ぜひ見習って欲しいものである。


【四つ目屋のチラシ】

●亭主ビンビンで女房ウハウハ
四つ目屋の主力商品のひとつが、長命丸という薬だった。
この長命丸というのは男性器に塗ることにより、感度を鈍らせ勃起状態を持続させたそうだ。
ちなみに水を飲むと効果がなくなるため、「もう水を飲みなと女房 堪能し」なんて川柳が残っている。
また、長生きの薬と勘違いしたお婆さんが飲んでしまい、ピーンと立ってしまう様子を面白おかしく語った落語もある。
おそらく実際に使用した人間はさほど多くはないのだろうが、少なくとも四つ目屋やその商品が広く知られていたことは確かだろう。

さて、そんな隆盛を誇った四つ目屋だっだが、1841年に水野忠邦が始めた天保の改革により急速に衰退してしまう。
それでも、細々と営業を続けていたようだが、明治時代にひっそりと廃業したと伝えられている。
栄枯衰退は世のならいとはいえ、淋しい限りである。

文/月夜



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