性と愛の研究室 - きゃらめる民族

メイド喫茶元オーナーの【女の子のそこのところ】第１８５回

「妹萌え」。
つまり、可愛い妹がいて、
その妹に、「おにいいちゃああん！」なんて慕われる。
というシチュエーションに萌える、という一種の属性。
これって、ちょっといろいろ複雑な男子心が隠されている。
しかし、それを掘るのは、かなり危険。
今まで、数々の地雷を踏んできた僕だが、またまた、
地雷を踏みそうな予感がする。










■リアル妹は、そんなんじゃない

今、「妹」にみだらな妄想を抱く、「妹萌え」という奴が、
結構もてはやされているけど、
実際に、リアル妹がいる男子ってのは、妹の存在を隠していたり、
それがバレて「ええ？お前、妹がいるの！いいなあ！」
とか友達に言われても、「実際は、そんなんじゃねえよお」
と非常にしらけた感じで、つぶやいていたりするもんです。
実際、そんなもんじゃないんだ。
リアル妹っていうのは、実際は、生意気で、意地悪だったり、
無愛想だったり、すぐ親に言いつけたり、ってことが多い。
たまに猫なで声を出す時は、絶対何か企んでいたりする。
まあ、それが、リアル妹であり、リアル女の子だったりする。
知らない奴は、知らないままの方がいいな、きっと。


■「妹妄想」には男子の本音が隠されている

まあ、そんなこと、賢明な皆さんは、百も承知の上で、
「妹萌え」などと言っているのでしょうな。
今さら、そんなこと言ってもしょうがない。
つまり、「妹萌えの妹」というのは、完全に架空の存在、
男子の妄想の産物であると言えるでしょう。
その妄想とは何か。
つまり、「妹は目下である」「妹は幼い」
「妹は基本一緒に暮らしているからお手軽である」
（無理に近づいたり、アプローチする必要がない）
と言った妄想です。
ここに、男子の本音が隠されている。


■女の子を下に見たいという願望

自分に自信がない男子ほど、「女子を下に見たり、支配したがる」
という傾向がある。だから、目下の存在の妹、という設定は、
すごく都合がいいのだ。
生まれた時から、妹は目下、年下。この関係は破られることがない。
（リアルでは違って、妹にバカにされたり見下されることって多いんだけど）
妄想の中では、あくまでも、妹は、幼くて、バカで、物を知らなくて、泣き虫で、
目上で、年上で、お兄ちゃんである自分が「上から目線で」保護したり、教え導いてやらないと生きていけない存在なのだ。
「しょうがない奴だなあ」
「えええん、ごめんなさい！おにいちゃああん」とかね。
それで、コンプレックスだらけの男子としては、
カタルシスが得られる、という訳である。


■さらに、男子のお手軽恋愛願望が「妹萌え」を生む

そして、「妹」というものが最も都合がいい条件というのが、「もう一緒に暮らしている」ということ。
つまり、「ふられるかふられないか」とか「好きと言われるか嫌いと言われるか」で、おどおどする必要がない存在であるということ。
なにしろ、一緒に暮らす、一緒にご飯を食べたり、着替えたりする、というのが必然であるから、
何も無理に近づいていく必要がないからだ。
基本、女の子のことがさっぱりわからなくて、いつも女の子に
拒否されるんじゃないか、と不安感いっぱいの男子にとって、
これほど安心できて、楽な展開はない。
さらにさらに、妹ものっていうのは、基本、おにいちゃんである自分は、「しょうがない妹だなあ」とか余裕ぶっこいているだけなのに、
妹の方が、勝手に高まってくれて、「おにいちゃああん、大好き！」
とか言ってくれる。全く、都合がいいったらありゃしない。
ヒトの妄想ながら、ちょっと呆れるぜえ。


■いつでも逃げられるってのもいい

さらにさらに、もうひとつ、「妹萌え」には、都合のいいところがある。
それは、「妹」とエッチとかしちゃったら、それは「近親相姦」になっちゃうから「それはイケナイこと」という設定であること。
だから、たいていの妹ものは、妹のほうからいちゃいちゃしてくるんだけど一線は越えない。
（アダルトではやっちゃうけど）
いつでも、「ダメだよ、○美！そんなことしちゃ！」とか言って逃げられるのだ。
この「仕掛けてくるのは相手の女子」そして、
「自分はいつでも逃げられる」という設定が非常に大事。
これで、はじめて、恋愛に多大な恐怖感を抱いている男子は安心できるのだ。
皆、どこまで逃げれば気が済むんだ。卑怯者！（林原めぐみの声で）


「逃げちゃダメだ！逃げちゃダメだ！」ってシンジ君も言ってるでしょ。（ってこれも林原めぐみの声で）

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